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09 円空展と東洋館リニューアルオープン

2013.02.08



ご隠居の身、有り余る時間を活用する為、友人と年間4~5回は上野の森にある博物館に通っている。と言うと、すごく高尚な趣味を持っている様だが、その実その後の「イッパイ」が本当の目的なのだ。

先日、東京国立博物館に特別展の「飛騨の円空―千光寺とその周辺の足跡―」 を、暇な友人たち?3人と連れ立って見学して来た。円空(1632~95)は、各地の霊山を巡り生涯で12万体もの仏像を彫ったという。

「円空展」は、岐阜の千光寺所蔵の円空仏61体を中心に、高山市所在の100体を展示してあった。

その中で「ふうみん」が一番感動したのは、入場券に載っている「両面宿儺坐像(りょうめんすくなざぞう)」だった。

「両面宿儺坐像」の光背は、まるで縄文式土器の火炎部分を思わせ、荒々しい鑿の跡には力強い生命力を感じた。

「ふうみん」は青森に単身赴任時、近くの「棟方志功記念館」によく通った。

その、棟方志功と共通する縄文的体質を持った円空の土俗的な創造力と圧倒するエネルギーには感動を禁じえない。


東京国立博物館の「東洋館」が、1月2日にリニューアルオープンしていた。先ずは「ふうみん」の大好きな「クメールの彫刻」のコーナーへ向かった。コーナーには素晴しいまぐさ石が3本あった。

2頭の象から聖水を浴びる女神ラクシュミー

3つの頭を持つ聖象アイラーヴァタに乗るインドラ神

カーラの口から花綱が伸びている


そして、先日のインド旅行で、ムンバイにあるインド細密画のコレクションで有名なプリンスオブウエールズ博物館が休館のため見れなかった「インドの細密画」のコーナーへ行った。コーナーには細密画が9点ほど展示されていた。思ったより小さなものだ。

魚に化身したヴィシュヌ神


新しい「東洋館」は、思っていた以上の国際レベルの展示物の内容だったので、とても満足した。これからも、機会あるごとに訪れたいと思う。


上野の森を後にして、3人の友人と夕闇の御徒町へと繰り出した。翌日、二日酔いの頭で友人と電話で話すと、三次会に行った事が「ふうみん」の記憶の中から全く飛んでいた。

…いつもの結末に意気消沈した。
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