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05 軟弱なクメール遺跡の探訪者

2008.11.01



シェムリアップのアンコール遺跡には、奈良盆地の大和三山の様に「アンコールの三聖山」がある。その、三聖山はプノンバケンを真ん中にプノンボックとプノンクロムの小高い山だ。いずれの山(プノン)の頂上には、アンコール都城を開いたヤショーヴァルマンⅠ世の築いたクメール寺院遺跡が残されているという。

プノンクロムへはトンレサップ湖観光の帰りに寄った。頂上近くまで延びる道は、路面のコンデションが悪く車の通行は出来ないという。仕方なく標高140メートルの山を麓から30分近く歩いて登った。

プノンバケンはサンセットを見に登った。この山は標高60メートルしかなかったが、頂上までの道のりはかなり遠回りに歩くので思ったより大変だった。「ふうみん」の周りを歩いている観光客からも不満の声が聞こえた。

今回、残るプノンボックに登り三聖山を制覇するのが一つの目的だった。プノンボックはシェムリアップから東北に30分ほど走った所にある。頂上の寺院は破壊された状態で、建物の残骸とレリーフ、そして破壊されたリンガの基壇とバライが残っているという。

チャーターした車でプノンボックの麓に着いて頂上への道を探す。最初選んだ道は途中で断念し、正面の道を登るがそこも悪い。チャーターした四輪駆動のSUVでもこの悪路では登れない。残念ながら、車での登頂を断念した。

降車して、思わず空を見上げる。カンボジアの雨季の湿気と照りつける灼熱の太陽が体を包む。三聖山の内で一番高い標高212メートルのプノンボックを麓から歩いて登るのは、残念ながら自信が無い。登頂を断念する。

こんなに簡単にプノンボックの登頂を断念するのは、本当のクメール遺跡マニアではありえないし、これは、クメール遺跡に裏口入門した「ふうみん」の軟弱さなのかも知れない。


歩いてのプノンボックの登頂を断念
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