クメール遺跡の紹介 (カンボジア) INDEX HOME
12 Beng Mealea 年代 : 12世紀中葉
創建者 : ジャヤヴァルマン2世
宗教 : ヒンドゥー教


2007/06

ベンメリアの入場券、5ドル。

こちらのNoは20191と、コーケーより一桁多い。


ベンメリアに着いたら、ナーガの歓迎にあった。

先ほどのコーケーと様式が違うのが、一目瞭然だ。

男が何か話しかけて来るが、無視して参道を進む。


思った以上の砂岩の崩落だ。

見た所、砂岩の面は綺麗に磨いてある。

多分、整然と空積みされていたのだろう。何でこんなに崩れたのか!


第三回廊の角に下半身が埋もれたデヴァター像があった。

豊かな胸と長い耳たぶ、そしてクメールの微笑。思わず見とれてしまう。


デヴァター像は崩壊しているものが多い。


崩壊した回廊。


3頭象のアイラーヴァタに乗るインドラ神のまぐさ石のレリーフ。


偽扉。


円柱の空中回廊があった。

円柱は多分、13世紀始めのジャヤヴァルマン8世の増築と思われる。


見事に積まれた空積の周壁に絡みつく木の根。

やがて、カミソリの刃をも通さない隙間に入り込み、徐々に周壁を崩していくのか?


木動が整備されている。左手から入り口にいた男がガイドを申し出る。

最初柄が悪く敬遠したが、愛嬌のある日本語をしゃべる。

何かあると直ぐに「すいません!」と、顔に似合わず可愛い声で言う。

彼にガイドを頼む。さすがに的確に見所を案内してくれる。

チップとして最後に5ドル払う。


崩壊した寺院の中をガイドに案内されて歩く。

ベンメリアはアンコールワットの少し前に造られた「アンコールワットの雛形」とも云われている。


まさに、ジャングルの中の忘れられた遺跡だ。


遺跡に絡みつくジャングルの大樹。その大樹の間から陽光が差す。神秘的、幻想的な光景だ。

こんな素晴らしい場所なので、ベンメリア遺跡は「ふうみん」は見たことが無いが、映画「天空の城ラピュタ」のモデルとも云われている。

しかし、この遺跡に来れるようになったのはつい最近だ。

1986年公開の映画のモデルのはずが無いと思っていたら、少し前まではタプロームがラピュタのモデルと言われていた。

結論として、旅行業者かガイドの上手い宣伝だろう。


誰も居ないと思っていたら、1組の日本人観光客と遭遇。

驚いた事に、今朝同じホテルの隣で朝食を摂っていた女性の二人連れだった。彼女達も「天空の城ラピュタ」のモデルと言われ来たのかな?

話を聞くとバンテアイスレイから、ここに来たという。我々はコーケーからだと言うと驚いていた。

一緒にいた日本語ガイドが、私もコーケーには3回しか行っていないとの事。

やはり、コーケーは遠いんだ!


回廊の中に差し込む光。

表現する言葉を失う。


デヴァター像。


東正門前のナーガは保存状態がいい。


東側から眺めた遺跡。


歩いていて、地面を見たらマカラのレリーフが。

口から吐いているのはナーガだろう?


アンコール都城のジャヤヴァルマン7世の建造物は、「建寺王」と云われるぐらいたくさんある。

しかし、造り過ぎたせいか砂岩が足りず質が悪いものが多い。


ここベンメリアは、近くのクレーン山の良質の砂岩を使用している。

砂岩の面を良く見ると、綺麗に磨いてある。

何でこんなに崩れたのか?人為的?自然の力か?


そんな事を考えながら、横を見たら変な物があった。

マカラの排水口だ。ヤッタ!と喜んで写真を撮ったが、ご覧のようにピンボケだ。すごく残念。

マカラの鼻が欠けているが、多分小さな象の鼻が付いていたと思う。
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