クメール遺跡の紹介 (カンボジア) INDEX HOME
02-1 Bayon 年代 : 12世紀後半
創建者 : ジャヤヴァルマン7世
宗教 : 仏教


2007/06

バイヨンは不思議というか、奇妙な遺跡だ。

多分、数多くのクメール遺跡の中で、この様な様式の建築物は無いであろう。


観世音菩薩像の四面塔は49もある。

この観世音菩薩像の尊顔は、ジャヤヴァルマン7世だ。

「王=神」の世界だ。


黒い慈悲深い観世音菩薩像が灼熱の太陽の下、青空に映える。


デヴァダーはアンコールワットと異なり、一体づつ彫られている。


バイヨン寺院の回廊から上を見上げると、観世音菩薩像の四面塔が。

まるで、迷路に迷い込んだような錯覚におちいる。


バイヨン寺院の一番外側の第一回廊に彫られた、当時のクメールの庶民の生活。

闘鶏に興ずる人たち。


闘犬に興ずる人たち。


勝利を祝う祝宴の準備の情景。


チャンパ軍との戦いに赴く場面。



チャンパ軍との戦い。象を交えた熾烈な戦いの場面。


バイヨンのアプサラがいい。

蓮の花の上で生き生きと踊る躍動感が、見事に表現されている。


アプサラスのダンス。


素敵なデヴァター像に遭遇。

お臍の下のしわが印象的。

「美しきしわ」とでも呼ぶのかな。


昨日、バンテアイチュマールの四面仏尊顔塔を見たが、やはりバイヨンのは迫力が違う。


バイヨンに再び来た

シェムリアップの滞在最終日には、また来たいと思っていた。

それにしても、不思議な雰囲気を持った建物だ。


2007/10


バイヨンの四面塔は52基あり、現存する尊顔は173面と言う。今まで尊顔は観世音菩薩と言われていたが、最近の新説ではデーヴァ(男神)、デヴァター(女神)、アシュラ(悪魔)の3種類に分類出来ると言う。

デーヴァ(男神)は、寺院の内側を向いている。
丸みを帯びた穏やかな顔立ちと穏やかに見開かれた杏仁形の眼を持つ。
デヴァター(女神)は、中央塔を讃嘆するように向いている。
やや細身を帯びた顔立ちと目尻のつり上がった細い眼を持つ。
アシュラ(悪魔)は、寺院の外側を向いている。
角張った力強い顔立ちと突出した大きな目を持つ。


そんな訳で、今回はバイヨンの四面塔の尊顔を中心に撮影して見た。

どれが、デーヴァ(男神)、デヴァター(女神)、アシュラ(悪魔)なのかを考えるのも面白い。

…さて、この尊顔は、デーヴァ(男神)?


バイヨンの四面塔の尊顔。

デーヴァ(男神)?

丸みを帯びた穏やかな顔立ちと穏やかに見開かれた杏仁形の眼を持つ。


バイヨンの四面塔の尊顔。

アシュラ(悪魔)?

角張った力強い顔立ちと突出した大きな目を持つ。


バイヨンの四面塔の尊顔。

デヴァター(女神)?

やや細身を帯びた顔立ちと目尻のつり上がった細い眼を持つ。


日本が修理した経蔵。
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